昨今、非常に人気のあるライトソルトゲームの1つにアジングがあげられますね。
従来は『アジ=サビキ』という概念でしたが、サビキとはまさに正反対とも言えるゲーム性を誇るのがアジングの魅力です。
小型の数釣りを楽しむもよし♪
大型に狙いを絞るのもよし♪
そんな個人の趣向にあわせて楽しめます。
なお、アジングは、『釣れた…』ではなくて『釣った!』という気持ちになれる、自分から掛けていく釣りです。
掛けていく為には、明確にでるアタリをとるだけではなく、わずかな違和感を感じ取れる感度のいいロッドを選ぶべきです。
出来るだけ妥協せずに検討してみてくださいね。
アジングロッドを選ぶ前に知っておくべきこと
製品をご紹介する前に、大事なことがあります。
アジングはさまざまなテクニックを駆使して楽しむ釣りなので、そのテクニックに応じてラインナップも細分化されています。
いきなり細かいテクニックのことを言われてもよく分からなくなってしまうので、最初に買う時には以下2点を検討すれば大丈夫です。
■ロッドティップの種類
チューブラー or ソリッド
■ロッドレングス(長さ)
ショート or ロング
ロッドティップ
ロッドティップとは、ロッド先端部分のことを言います。イメージとしては、1番先端部分から20センチ〜30センチくらいの部分ですね。
このロッドティップに、大きく分類するとチューブラーとソリッドという2つのタイプがあるんです。
チューブラー
ロッドティップがチューブラーと呼ばれるものの多くは、張りがあり感度を求めているタイプになります。
まさに『感じて掛けていく』ロッドですね。
それ故に釣り初心者が扱うと、万が一デビュー戦の日に限ってアジの活性が低い(釣りあるある)なんてことになると、まず重要な『感じて』というところでつまづいてしまい、
『なんも釣れねーーーーー(/´△`\)』
という悲惨な状態になりかねません。。。
アジング面白くないしやめる!ということにも繋がりかねないので要注意です(笑)
もちろん、初心者でもヤル気満々な方はチューブラー選択で大丈夫ですよ。
本来、アジングはそんなに敷居の高い釣りではありませんので。
ソリッド
ロッドティップがソリッドと呼ばれるものの多くは、チューブラーに比べて柔軟性があり喰い込みがいいのが特徴です。
柔軟性がある故に、ロッドティップに追従性があり、アジがルアーの違和感を感じにくいことがメリットです。ある程度オートマチックに掛けてくれるロッドです。
ただし近年は、各社ソリッドにもさまざまな素材を用いて特徴をもたせていて、ソリッドなのに感度も損なわないように工夫しているものがあって面白いです。
ハイエンドモデルは、こういったメーカー独自の高性能ソリッドが搭載されているケースが多いです。
ソリッドだから感度は良くない、というのはもはや過去の話です。
他のサイトで、ソリッドの感度についてネガティブな説明をしているところも散見されますが要注意!
ソリッドにもいろいろあるよ!ということです。
アジはルアーを吸い込むようにバイトし、違和感があればすぐに吐き出す魚です。
ですので、このロッドティップが与える影響は非常に大きいので、ロッド購入前に慎重に検討してください。
ロッドレングス(長さ)
続いて、ロッドの長さについてです。
ここでは、分かりやすくおすすめするために7フィート未満をショートレングス、7フィート以上をロングレングスと定義します。
ショートレングス
アジングは、『ジグ単』と呼ばれる、ジグヘッド単体にワームを刺しただけのものを使うのが基本的なスタイルになります。
そのスタイルに基本的にマッチングするのはショートレングスのロッドです。
取り回しの良さからくる扱いやすさ・トラブルの少なさや、軽い故の感度がもたらすメリットが大きいと思います。
最近は5フィートクラスのロッドも多くなってきました。
ロングレングス
ショートレングスに対してロングレングスは、多少重さのあるジグヘッドを使えるのはもちろん、メタルジグや飛ばしウキを使って遠投して探る事ができるという強みがあります。
風が強い日や潮の流れが早い日には、重いルアーを使わないと釣りにならないケースもよくありますし、デイ(日中)アジングでは、すぐ近くにアジがいなくても、少し沖の深場にはいるなんてことがけっこうあります。
そんな時に活躍してくれますね。
どちらも一長一短ですが、基本的には非常に軽いジグヘッドを使うことが多いので、最初に買うロッドとしてはショートレングスをおすすめします。
以上、ここまでロッドティップとロッドレングスについてご説明してきました。
しっかりイメージできたでしょうか??
さて、ではここからロッドの紹介に移りますね!
10,000円〜19,999円
本来エントリーモデルと呼ぶべきこの価格帯でも、各社からハイクオリティーな製品がラインナップされています。
シマノ
出典:シマノ
全長(m):1.93
自重(g):66
適合ルアーウエイト(g):0.3〜6
ティップ:ソリッド
まずは安心と信頼あるメーカー、世界のSHIMANOです。ライトゲームブランド、ソアレシリーズの一品です。
名前についているBBというのは、Blood Brotherのイニシャルからつけられています。
ソアレシリーズ上位モデルの弟分ということですね。
しかし、上位モデルの流れを組んでいて、必要十分なクオリティを備えています!この値段でこの性能は素晴らしいですね。特に軽さは素晴らしいです。
ダイワ
出典:ダイワ
全長(m):2.11
自重(g):88
適合ルアーウエイト(g):0.5〜8
ティップ:ソリッド
続いて巨塔の一角、ダイワです。ライトゲームブランドとして月下美人シリーズが展開されています。
こちらはその月下美人シリーズでも10,000円台前半から展開されている入門モデルになりますが、そこはやはりダイワだけあって、アジングをこれから始めたい!という方には問題ない仕上がりです。
メジャークラフト
出典:メジャークラフト
全長(m):2.07
自重(g):メーカー公表なし
適合ルアーウエイト(g):0.6〜10
ティップ:チューブラー
続いて、多彩なラインナップとコストパフォーマンスが魅力のメジャークラフトから。このシリーズはその名の通り、3つの特徴あるカーボンを高次元に融合しているところにあります。
この価格帯でもカーボンを縦・横・斜めで巻いていて凄いですね。
また、ガイドはSICリングの薄型最新モデル[SIC-S]を採用しているところも魅力的です。
2016年の年末に、富士工業から新たに発表されたガイドリングが、SiC-Sリングです。Kシリーズのガイドに採用されるガイドは基本的にSiC-Sに置き換わっていっていることをご存知でしたか?(ちなみに我々が普段SiCと呼ぶ従来のモデル[…]
メジャークラフトは最新機能を搭載していても価格を極限まで抑えてくれているところが嬉しいです。
20,000円〜29,999円
この価格帯になると選択肢も増えて、よりレベルの高いアジングを突き詰めていくことができるようになります。
シマノ
積極的にアタリを感じて掛けにいく、攻撃的なゲームを得意とする掛け調子。トゥイッチで誘ったり、フォールで喰わせたりと、意図通りにリグをコントロールできる6’10″レングス。ティップには高弾性化した「ハイレスポンスソリッド」を搭載し、アタリを伝達する高感度と、瞬時に上アゴを貫く反発力を実現。ジグヘッド単体、スプリットやメタルジグによる近〜中距離が得意。
出典:シマノ
全長(m):2.08
自重(g):72
適合ルアーウエイト(g):0.6〜12
ティップ:ソリッド
ソアレSSになると、すべてのモデルにカーボン強化素材のCI4+リールシートを採用して軽量化されています。
また、ブランクスには軽くてネジレに強い「ハイパワーX」を採用するなど、上位機種に肉薄するスペックを備えています。
このS610LSには高弾性化したソリッドを備えているところが特徴です。
実売ギリギリ20,000円未満で買えるお店もあります(2018年3月時点)。
ダイワ
「月下美人 MX AJING」は微かなアタリを確実に取って掛けていくというアジングの玄妙さ・醍醐味を申し分なく味わえるアジング専用ロッド。数あるアジング戦略の中でも原点にして基本である単体使用のジグヘッドリグを想定し、ハイエンドモデルに匹敵する軽さの中にオリジナルの専用グリップ・チタンガイド・X45などダイワのロッドテクノロジーを凝縮。「大人の粋な遊び」を心行くまで堪能できる、性能と美しさを兼備した逸品である。
全長(m):1.94
自重(g):70
適合ルアーウエイト(g):0.5〜8
ティップ:ソリッド
こちらの64.5L-S・Kは、ロングソリッド採用のオールラウンダーモデルになってます。
月下美人シリーズのイメージカラーである赤が映えますね。
メジャークラフト
出典:メジャークラフト
全長(m):1.92
自重(g):メーカー公表なし
適合ルアーウエイト(g):0.6〜10
ティップ:ソリッド
その名の通り、ガイドにトルザイトリングを採用したモデルになります。
SICリングよりトルザイトリングの方が軽量化でき、メーカー各社のハイエンドモデルに搭載されるケースが多いです。
トルザーは20,000円後半から30,000円前半のロッドにはなりますが、この価格でトルザイトリングを搭載していること自体が素晴らしいことです。
ヤマガブランクス
出典:ヤマガブランクス
全長(m):2.23
自重(g):74
適合ルアーウエイト(g):0.3〜5(ジグヘッド)、1.8~8(リグ)
ティップ:ソリッド
なんと言ってもヤマガブランクスの売りは、ブランクスを日本国内で自社生産している故の、メイドインジャパンクオリティですね。
ブランクスの設計から巻きつけ、塗装、組み立て、出荷まで全てを国内自社工場で一貫生産しているんです。
海外工場で生産するメーカーも多いなかで、品質にこだわっているからこその選択。
非常に好感が持てますね。
ロッドのデザインは無駄がなくシンプルなものが多いです。
30,000円~39,999円
この価格帯は、いわゆるハイエンドモデルですね。
所有感を満たしてくれる素晴らしいロッドたちをご紹介します。
シマノ
アジングの醍醐味はやはり掛けにいく事。微小な“コツッ”アタリを感知し、掛けた瞬間の高揚感は何物にも代えがたい。“フッ”と抜けたアタリを掛けアワせた瞬間もたまらない。その瞬間をまた体感したくてキャストを続ける。そんなアジングのスタンダードを行くのが『S604L-S』。使い心地を表現するならば、F1的レーシーなセッティングのロッドというよりは、むしろスポーツセダン的。レーシーさとマイルドさの同居がこのロッドの面白さと言えるだろう。このロッドを右腕とするもよし、本格的に「掛け」に入門するもよし。
出典:シマノ
全長(m):1.93
自重(g):57
適合ルアーウエイト(g):0.6〜12
ティップ:ソリッド
Xガイド搭載で、軽量かつトラブルレスになっています。ちなみに、Xガイドはシマノ製のガイドなんです。国内のほとんどのロッドに、おなじみのHuji製ガイドがセットされている中で、シマノも独自ガイドを導入しつつあるということですね。
リールシートはブリッジライクシートを採用し、より感度を高めています。
実売ギリギリ30,000円未満で買えるお店もあります(2018年3月時点)。
ダイワ
ダイワ(Daiwa) アジングロッド 月下美人 エア AGS アジング 64LRS
出典:ダイワ
全長(m):1.93
自重(g):62
適合ルアーウエイト(g):0.5〜8
ティップ:ソリッド
注:1ピースロッド
「ジグ単」に着眼した独特のグリップ形状を採用しています。アジングは上から手を添えるように握り、ロッドを立てることが多いのですが、そこに着目して厳寒期でも握力が入りやすくキャストしやすい形状になっています。
ガイドはダイワ上位機種の定番AGS(エアガイドシステム)を採用し、軽さと感度を高めています。
さらに特筆すべきは、1ピースロッドということですね。モバイル性を意識しての2ピースが主流のなか、剛性も意識して1ピースという選択をしています。
バスフィッシングのハイエンドモデルは1ピースが主流で、もはや常識として受け入れられています。バスフィッシングをされるみなさん、車で移動されてますもんね。私もバスフィッシングにハマっていたときは、なんとか車に積んで運んでました(笑)
バスロッド同様の6フィート前後のロッドであれば十分車にのせることは可能です。
ただ、ソリッドティップの扱いには気をつけないといけませんね。
実売ギリギリ30,000円未満で買えるお店もあります(2018年3月時点)。
がまかつ
出典:がまかつ
全長(m):1.90
自重(g):46
適合ルアーウエイト(g):0.1〜3
ティップ:ソリッド
2017年にモデルチェンジしたのですが、その無駄を省いた無骨なデザインが話題になりました。エンドグリップは極わずかなEVAがあるだけです。
ハイエンドモデルおなじみのトルザイトリング採用などと合わせて相当な軽量化が実現しています。
46グラムというすさまじい軽さですね!
ヤマガブランクス
出典:ヤマガブランクス
全長(m):2.31
自重(g):74
適合ルアーウエイト(g):2~9(プラグ)、1.5~13(リグ)
ティップ:ソリッド
ブルーカレントのハイエンドモデルです。ブランクスは東レのナノアロイを採用しており、今までご紹介してきたモデルよりもウエイトが重いものを扱えるモデルになります。
使用するシチュエーションは限られるかもしれませんが、こういったロッドも1本あればアジングの幅が確実に広がります。
40,000円~
このレベルになると、何かと尖ったモデルも多くなります。まさにスペシャリストが求めるアジングロッドですね。
シマノ
しかしそれではアジング専用ロッド、掛け調子は名乗れない。ティップからベリーへの曲がり、バットの強さ、トータルバランスで掛けにいく面白さを味わえるのが『S604L-S』だ。『ハイレスポンスソリッド』ならではの、潮のもたれ感やリグの挙動を感じられる繊細なティップは、リグの操作性に優れているのみならず、リグの自然な動きで魚に無用なプレッシャーを与えない。水深10mを超えるような、潮が緩い、潮の重みを感じにくいような状況でも、ラインとジグヘッドの重さをしっかりと感じていける。逆に潮の速い状況でも、ティップの追従性がいいのでひるむことなく攻めていける。
ジグヘッド単体で、あるいはスプリットショットで狙うことを前提に、この長さのアジングロッドの感度、操作性はこうあって欲しいという方向に正しく進化した一本だ。
出典:シマノ
全長(m):1.93
自重(g):65
適合ルアーウエイト(g):0.6~12
ティップ:ソリッド
外見から分かる最大の特徴は、リアグリップ部分がカーボンモノコックになっているところですね。ここは、見た目的に好みが分かれるところと思います。
Xガイドをはじめ、シマノの最先端技術を惜しむことなくつぎ込んであります。
アジを掛けるための感度を、ただ軽さに求めるのではなく、ロッドトータルの性能に求めていく、という考え方はまさにフラッグシップ的ではないでしょうか。
ダイワ
出典:ダイワ
全長(m):1.93
自重(g):63
適合ルアーウエイト(g):0.5~8
ティップ:チタン合金
ダイワのアジングロッド最高峰は、やはりAGS(エアガイドシステム)採用ですね。
これはガイドフレームにカーボンを用いたシステムで、軽量化と感度向上に大きく貢献してくれます。
他にも、ダイワの技術を惜しみ無くつぎ込んでいて素晴らしいロッドに仕上がっています。
特に、ティップはスーパーメタルトップという、ダイワ独自の技術でチタン合金を用いたものになっていて、金属特有の振動伝達力で感度を高めてくれます。
がまかつ
出典:がまかつ
全長(m):1.63
自重(g):32
適合ルアーウエイト(g):0.1~2
ティップ:ソリッド
現時点でここまでとことん軽量化に特化している量販ロッドはないのではないでしょうか。
この軽さは完全に常軌を逸してますよね。
徹底的に無駄を削ぎ落とした結果、もはやグリップらしいグリップはありません。
EVAでもコルクでもなく、カーボンパイプリールシートを採用し、リアグリップもありません(笑)
ジグヘッドを扱うことに特化して、突き抜けている軽さを体現しました。
まさに新次元のアジングを体験できるロッドですね!
EVERGREEN
ライトリグのメインとなりつつあるジグヘッド+シンカーといったリグをはじめ、小型プラグやメタルバイブレーションを使用する場合でも、このロッドが持つハンドリングポテンシャルを実感できます。
「感じて、掛けて、獲る。」すべての動作に高次元対応。これからのライトゲームの主流をになう一本です。
出典:EVERGREEN
全長(m):2.08
自重(g):60
適合ルアーウエイト(g):0.1~4.5
ティップ:ソリッド
ルアーフィッシングシーンで忘れてはいけないのがエバーグリーンです。総合メーカーとして幅広い商品展開がなされています。基本的に高価格帯でしか展開しないメーカーなのですが、ライトゲームロッドも例に漏れず高額です。
しかしながらモノは間違いないクオリティで、満足できること間違いありません。
このモデルは、ジグヘッドはもちろん、メタルジグなども快適に扱えますので、マルチな活躍が期待できます。
さいごに
ここまで多くのロッドをご紹介してきましたが、気になるロッドはあったでしょうか?
アジングは本当に繊細な釣りです。良いモノを使えば、それがより良い釣果につながることが多いジャンルです。
是非、妥協せず納得できるロッドを手に入れて、至福のアジングタイムを過ごしてください。
この記事があなたの求めるスタイルに合う1本を見つける手助けになれば幸いです。