ソルティーアドバンスが19モデルに進化。オールKガイド化!ラインナップ充実!ターゲットに応じた専用設計が入門者に心強い


出典:http://fishing.shimano.co.jp/product/rod/5802

 

シマノの各ソルトルアーゲームの入門シリーズの代表格であるソルティーアドバンスが2019年夏、ついにモデルチェンジを迎えます。

お求めやすい価格ながら、ターゲット毎に専用設計されたソルティーアドバンスは、まだキャリアが浅い方が新たなルアーフィッシングのジャンルに挑戦するにあたって心強い味方でした!

そんなソルティーアドバンスがどのような進化を見せたのか?

旧モデルとも比較しながらチェックしてみたいと思います。

 

アイキャッチ画像出典:http://fishing.shimano.co.jp/product/rod/5802

概要

まずはシマノ公式ホームページの情報を斜め読みして、雰囲気を掴みましょう。

気になる点を赤字にしてますので、サッと時間を掛けずに読んでみてください。

本物を知る第一歩

ソルトルアーを本気で楽しむ、9釣種対応25アイテム。

ソルトルアーゲームに本気で取り組みたい。多彩なゲームフィッシュを楽しみたい。そんなアングラーにお届けするのが『ソルティーアドバンス』。ブランクスはBB譲りのハイレベル。クラスを超える軽さ、シャープさ、パワーを実現しています。前作からガイドも一新。トラブル激減で安心感あるゲームが楽しめるオールKガイドを搭載しています。9釣種の人気アイテム25本が集結。それぞれのターゲットに応じた専用設計、デザインが施されており、迷うことなく選択が可能です。あの魚を釣ってみたい。と思ったら、『ソルティアドバンス』。これがキャッチへの最短距離です。

出典:http://fishing.shimano.co.jp/product/rod/5802

 

赤字を抜粋すると以下の通り。

ブランクスはBB譲り
オールKガイド
9釣種の人気アイテム25本
ターゲットに応じた専用設計

なお、BBというのはソルティーアドバンスより上位機種的な位置づけになる、釣種ごとの入門シリーズです。例えば、

セフィアBB…エギング
コルトスナイパーBB…ショアジギング
サーベルチューンBB…オフショアタチウオゲーム

などなどといった感じで、BBには上に挙げたもの以外にも、ショア・オフショア問わずターゲット毎に様々なシリーズが存在します。

そんなBBシリーズよりも少しランクを落としてお求めやすい価格にしつつ、さまざまなターゲット毎のロッドを1つのシリーズにまとめたのがソルティーアドバンス…と言ったところでしょうか。

と、ここで話は戻り、シマノ曰くブランクスはBB譲りとのこと。

譲りって…同じではないだろうし…どういうこと?と思いませんか?

そこはシマノに直接確認してみたので、次項で説明しますね。

その他にもオールKガイド、9釣種25本のラインナップ、ターゲットに応じた専用設計という点で、旧モデルに比べて確かな進化を見せています。

詳しく見ていきましょう。

注目ポイントを旧モデルと比較

新たなソルティーアドバンスについて、個人的に気になる点を旧モデルと比較しながら解説していこうと思います。

ブランクスはBB譲りとは?

先ほど軽くご紹介したように、BBはソルティーアドバンスの上位モデル的な位置づけになります。

そして、ソルティーアドバンスのブランクスはBB「譲り」…なんだかグレーな表現ですよね(笑)

分かりやすいところで例を挙げるなら、BBにはハイパワーXという技術特性が搭載されているものもありますが、ソルティーアドバンスには全くないという点。(近年モデルチェンジしたBBにはハイパワーXが搭載されている。モデルチェンジ前のBBには非搭載のものがある。)

逆に考えれば、ハイパワーXを搭載していないBBモデルは、今回のソルティーアドバンスと同等レベルのブランクスということになるのか?という疑問も湧いてきます。

 

ということで、シマノに確認してみました。

全体的なニュアンスは、以下の通りです。

基本的に今回のソルティーアドバンスは各釣種毎のBBシリーズの芯金を使ってカーボンを巻いている。そういった点でテーパーなど含めた設計思想がBB譲りということ。ハイパワーXの搭載有無以前の話として、使っているカーボンの素材が違うので、基本的なスペックとしてBBシリーズの方が格上になる。したがって、ハイパワーX搭載のBBはさらに好パフォーマンスが期待できる、ということになる。ただ、ソルティーアドバンスは最新モデルというだけのことはあって、技術の進歩による恩恵も受けている。すなわち、よりBBに近い性能を秘めて生まれ変わったということである。

 

なるほど…。

端的に言うと、BBの芯金を使ってカーボンを巻いている…が、カーボンの素材や巻き方で差が付けられている…ということですね。

ちなみに、芯金というのは分かりやすく言うと、カーボンロッドを作る際に必要な金属の棒で、型のようなものです。

その棒の周りにカーボンを巻き付けていくのです。

芯金が同じであれば、その曲がりなどの使用感は自然と近いものになりやすいですよね。

そういった観点から、シマノがBB譲りのブランクスと表現していると思われます。

オールKガイド。ガイドリングは?

ソルトでのルアーゲームと言えば、PEラインを使用するケースは非常に多いです。

PEラインを使用することで飛距離や感度といった点でアドバンテージを得ることができますが、デメリットもいくつかあります。

特に初心者・入門者に直結するデメリットとして、ライントラブルがあげられます。

非常にしなやかで細く比重が軽いPEラインは、特にロッドアクションを求められる釣りをする際や、風が強い日には、穂先に絡まりやすいです。

絡まったことに気づかず釣りを継続した場合、致命的なラインのもつれや、最悪穂先を折ることにもつながります。

今回、ソルティーアドバンスに搭載されたKガイドは、PEラインが絡みにくいガイドです。

ロッドをシャクったり、ジャークし続ける釣り…例えば、ジギング系やエギング系、他にもワインド系の釣りなんかだと、その恩恵を強く感じられます。

ガイドくらいでそんな変わらんやろ~~~と侮ることなかれ!

Kガイドじゃなかったら、ほんとに絡みます(笑)

最近も、シーバスを狙っている最中に自分のロッドの穂先が折れてしまって、やむなく車に積んであった娘のKガイドではないロッドで釣りをしていたのですが、ミノーをジャークさせると穂先に絡むのなんのって…。

注意すればそれほど絡まなくなりましたが、風のあった日ということもあって、油断したら絡みます…。

普段はKガイドのロッドを使っていれば、ほとんど気にならなかったのに…ということでKガイドのありがたみを感じました。

旧モデルはエギングモデル以外はKガイドが搭載されていなかったのですが、今回のソルティーアドバンスは全モデル、全ガイドがKガイド仕様です。

これは快適に釣りをする上で大きな進化ですよね。

なお、ガイドリングは旧モデル同様、トップガイドのみSiCリング採用です。

理想は全ガイドリングがSiCですが、価格を抑えるためにも仕方ないところです。

トップガイド以外はOリングという廉価モデルに多いタイプです。

ですが、一番負荷のかかるトップガイドがSiCであれば、PEラインでも問題なく楽しめると思います。
(PEラインを使用する上で、硬度と放熱性能が高いSiCは非常に適した素材と言えます)

9釣種の人気25アイテム

旧モデルは7釣種15アイテムだったのですが、今回は大幅に選択肢が広がる9釣種25アイテムに充実しました。

対応する釣種は表にまとめると以下の通り。

釣種新ソルティーアドバンス旧ソルティーアドバンス
シーバス
エギング
(ライト)ジギング
アジング△※1
メバル△※1
ショアジギング
タチウオ
ロックフィッシュ
タイラバ

※1:旧ソルティーアドバンスはライトゲームというジャンルでひとくくりにされていた為△としています

 

今回、タイラバモデルが追加されたのに加え、アジングモデル、メバリングモデルも登場しました。

旧ソルティーアドバンスではライトゲームというくくりでのモデル展開だったので、よりそれぞれのターゲットに適したセッティングがなされたモデルの登場は嬉しいですね。

トータルでのアイテム数増加と合わせて、旧ソルティーアドバンスよりも幅広く選べるようになっています。

ターゲットに応じた専用設計

今回のソルティーアドバンスは、特にティップ(穂先)と、ガイドのセッティングにおいて確かな進化を見せている点も見逃せません。

旧ソルティーアドバンスではライトゲームの2機種にタフテックとソフチューブトップが搭載されているのみでしたが、今回のソルティーアドバンスでは新たにタフテックαとハイレスポンスソリッドが追加。ガイドシステムもタイラバモデルにはスパイラルガイドが搭載されました。

初心者、入門者の方には違いがよく分かりにくい世界でもありますが、そこはきちんとシマノがターゲットとなる魚種の特性を考え、より操作しやすいロッドに仕上げてくれています。

簡単に特徴をご紹介しますね。

タフテック

カーボンソリッド穂先です。タフテックαと比べて張りのある高感度が特長です。

アジングの軽量ジグヘッド対応モデルであるS64UL-Sに搭載されています。

カーボンソリッドは感度命のアジングスタイルにマッチしてますね。

タフテックα

ソリッド穂先です。タフテック穂先の張りを抑制したイメージです。

しなやかに穂先が曲がるので、魚がバイトした際に違和感を与えにくく、そのままフッキングに持ち込みやすくなります。

メバリングのS76UL-Sと、タイラバのB69ML-S、B69M-S、B69MH-Sに搭載されています。

メバリングもタイラバも、巻きの釣りがメインな中で微妙なバイトが出ることも多い相手なので、タフテックαがマッチするケースは多いですね。

ソフチューブトップ

チューブラー穂先なんですが、ソリッドに近いしなやかさも備えるティップです。

当然、チューブラーですから感度を意識しながらしなやかさを持たせています。

メバリングのS76UL-Tに搭載されています。

タフテックαのS76UL-Sと比べて、張りが強く感じられるはずです。

その分プラッギングもワームも万能にこなしやすいと思います。

ハイレスポンスソリッド

掛け調子のソリッドティップです。ソリッドの喰い込みも残しつつ、あくまで感度よく掛けていくスタイルに対応するイメージです。

アジングの万能モデルであるS610L-Sに搭載されています。

スパイラルガイド

ベイトロッドに搭載されるガイドシステムで、その名の通り、ガイドがリール側から徐々にスパイラルしてティップ側では下を向きます。


出典:http://fishing.shimano.co.jp/product/rod/5802

 

キャストする釣りにおいては飛距離面で多少不利になりやすいスパイラルガイドですが、ラインがブランクスに当たらないことによる、巻きの安定感の向上が期待できます。

巻くときも、魚を掛けたあとも、ラインが暴れず安定しやすいんです。

タイラバのB69ML-S、B69M-S、B69MH-Sに搭載されています。

なお、タイラバモデルは、タフテックαをあえて長めにセットしたロングソリッドティップ仕様になっています。

スパイラルガイドとの組み合わせによってタイラバでよく使う、等速巻をしやすいセッティングになっています。

ソルティーアドバンスの魅力

ソルティーアドバンスは、シマノのロッドでいうところのルアーマチックとBBシリーズの中間的なポジションにあたるシリーズです。

その違いの代表的なところを比べると、ルアーマチックはオールOリングで、トップガイドがSiCリングではありませんし、ガイドももちろんKガイドではありません。

BBシリーズはモデルによって違いがありますが、基本はトップガイドがSiCでそれ以外はアルコナイトリングというSiCにはやや劣るもののOリングより高性能な、コスパ良好なリングが採用されています。ソアレBBやエンゲツBBなんかはオールSiCリングです。ガイドはもちろんKガイドです。

できることならBBシリーズの方がいいことは間違いないですが、予算の関係で少しでも価格を抑えたい…でもルアーマチックではちょっと満足できないな…という方の選ぶべきシリーズということになります。

BBは実売で1万円をゆうに超えてきますが、ソルティーアドバンスは多くのモデルで1万円を切ります。

ロッドだけで見れば大した差ではないと感じるかもしれませんが、一から釣具をいろいろ揃えないといけないケースがほとんどの入門者の場合は、まさに塵も積もれば山となる。ですからね。

今回、ブランクス性能がアップし、ガイドもオールKガイド化したソルティーアドバンス。

ティップなども、よりターゲットに合わせた仕様になっています。

入門者にとってかなり魅力的なシリーズなのではないでしょうか?

さいごに

海のルアーゲームを始めてみたい!違うジャンルのルアーゲームを始めてみたい!

そんな気持ちが湧いてきたときに、ソルティーアドバンスは極力価格を抑えられているので手軽に始めやすいですし、釣種毎にきちんと設計されている点も心強いですよね。

まずは始めてみないことにはその楽しさも体験できない訳ですから、このコストパフォーマンスは魅力的です。

新しく海のソルトルアーゲームを始める方には是非検討いただきたいシリーズです。

 

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