海釣りをこれから始める初心者がまず悩むのは、ロッド(竿)とリール選びだと思います。
ロッドについては、当ブログではシーバスロッドを推奨しているのですが、今回は、リールについてのお話です。
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リールもロッドと同じく、非常に数多くの種類があり、初心者からすれば、何を選べばいいのか分からない…なんてこともあるでしょう。
今回の記事では、メーカー、機種、大きさ、糸…などなど、選択肢が数多くあるなかで、シンプルに分かりやすく、考え方と選び方を解説しています。
初心者でも失敗せずに満足できるリールを見つけられる内容になっていますので、是非、ご一読ください。
アイキャッチ画像出典:シマノ
リールとは
そもそもリールとは…ですが、ロッドに取り付けて使う、糸を巻き取る道具のことをリールといいます。
リールには大きく2つのタイプがあり、それぞれスピニングリールとベイトリール(両軸受けリール)と呼ばれています。
それぞれの形状イメージは以下の通り。
全く異なる構造になっていることがイメージできるかと思います。
🔽スピニングリール
🔽ベイトリール
初心者におすすめはスピニングリール
スピニングリールは、トラブルが少なく、幅広い釣りに使用されます。
初心者が選ぶなら、まずは扱いやすいスピニングリールが絶対におすすめですよ!
(ご参考)ベイトリールについて
ベイトリールは、スピニングリールよりも巻き上げ力が強く、手返しもよいので、釣りのジャンルによってはスピニングリールよりもベイトリールが向いていることがあります。
特に、船での釣りの場合、ベイトリールを使うことが多いです。
しかし、陸っぱりの場合は、初心者が扱うにはライントラブルが心配です。
バックラッシュと呼ばれる、ラインが複雑に絡まってしまうトラブルに気を付ける必要があります。
特に投げるときに起こりますので、陸っぱりではバックラッシュがつきものです。(船は真下に落とす=投げる必要がない釣りが多いので、バックラッシュは起きにくい)
まずはスピニングリールで釣りを覚えていった上で、必要に応じて購入を検討するのがいいと思います。
どのメーカーがいいの?
スピニングリールが初心者にはおすすめと分かって頂けたところで、具体的なリール選びの考え方をご説明します。
まずは、メーカーの話から。
現在、日本のリール市場は、シマノとダイワの二強状態と言ってよく、まずはどちらかのリールを購入するのがいいと思います。
壊れにくさ・デザイン性・バリエーションなど、さまざまな点で、他メーカーより優位にたっていると思います。
もちろん、シマノやダイワ以外にも、海外のメーカーであるアブガルシアなど、優秀なリールを持っているところもありますが、あえてシマノやダイワではなくそちらを選ぶメリットは少ないと言えます。
釣りにハマっていけば、自ずとこういうリールが欲しい…という願望が湧いてきますので、その時に色々調べてみて、選択肢を広げればいいと思います。
悪いことは言いませんので、まずはシマノかダイワから始めましょう。
番手(大きさ)はどうすればいいの?
スピニングリールには番手と呼ばれる、サイズバリエーションが存在します。
サイズが大きくなるほど、糸巻量・パワー・強度など
も大きくなります。
であれば、大きいリールを買えば、とりあえず全部カバーできるんじゃ…というような単純なものでもありません。
大きくなればなるほど、重くなり疲れますし、感度は悪くなり、魚からのアタリも取りにくくなります。
他にも糸を無駄に大量に巻く必要がでてきたりと、デメリットが大きくなります。
そういった観点から、狙う対象魚種・釣り方によって、だいたいこのくらいの番手がちょうどいい…というのが決まってきます。
初心者で何を釣りたいかもまだ分からないが、幅広くカバーできるリールが欲しいという場合は、2500番前後を選べば、小物釣りから中型魚まではこなせて無難です。
ざっくりした代表的な釣りのジャンル毎の参考番手は以下にまとめておきます。
ご参考にしてください。
〜2000番
▶️ライトゲーム全般
2500番〜3000番
▶️餌釣り全般、ルアーシーバス、エギング
4000番〜
▶️ライトショアジギ、サーフ
糸(ライン)はどうすればいいの?
ラインは、大きくはナイロンライン、フロロライン、PEラインの3種類が一般的です。
それぞれに特徴があり、釣りのジャンルによって使い分けします。
PEラインがもっとも引っ張り強度が強く、感度も良いので、海釣りでは使用されることが多いのですが、高価で、トラブルも起きやすいという側面があります。
この中で、初心者が扱うのに適しているラインはナイロンラインです。
もっともライントラブルが起きにくいです。
糸が絡まるなどのライントラブルが発生すると、元に戻すのに時間がかかるのはもちろん、最悪ほどけず、ラインを大幅に切って捨てざるを得なくなったり、ロッドに絡まってロッド破損に繋がったりと、大きな損害を被ります。
釣りが継続できず、帰宅せざるを得なくなりますからね。。。
釣りに慣れるまでは、ナイロンラインを使うようにしましょう。
2号〜3号を巻いておけば大丈夫です。
号数は、数字が大きい程太く、強くなりますが、魚にも違和感を抱かれやすくなります。
よほど大物がこなければ、2号で問題ありません。
スピニングリールのトラブル
トラブルが少ないスピニングリールとは言うものの、裏を返せば、稀にトラブルが起きるということです。
むしろ、初心者の場合は、慣れるまでは気を付けないと、当たり前のようにトラブルは起きます。
どういった事が起こり得るかを知っておけば、そのリスクを減らすことができます。
トラブルが少ないスピニングリールだからと油断することなく、正しく扱うようにしましょう。
キーワードは、『ラインのたるみに注意!』です。
バックラッシュ
スピニングリールでもバックラッシュが起こります。
キャストしてベールを戻した後、巻き始める前に糸フケをとらないと、たるんだ糸の上にラインを巻いていくことになります。
コレをしてしまうと、スプールから糸が飛び出した状態になり、ふとした拍子に、ラインがグチャグチャに絡まってしまいます。
防ぐためには、キャストしてベールを戻したら、ラインをキチンと張るだけでいいのですが、初心者はコレを忘れがちです。
風がきつい日には、ラインもたるみやすいので、要注意ですよ!
軸部分への噛み込み
こちらもラインのたるみに起因して起こります。
スプールの内側にある軸部分にラインが入り込んでしまい、絡まって巻けなくなるという現状です。
スプールを外せば治せることが多いのですが、余計な時間をとられてしまいますし、ラインが痛んでしまう可能性もあります。
バックラッシュもそうですが、投げてベールを戻したらあとはラインを張る!これをクセづければ、トラブルはほとんど起きません。
おすすめリール
ここまでで、一通りリール選択の考え方について解説してきました。
ここからは、初心者におすすめの機種を予算別にご紹介していきます。
5,000円未満
多くの初心者さんは、なるべく安くて、すぐ壊れない安心して使えるようなリールをお求めだと思います。
それは、お金の有無ではなくて、今後釣りを続けるかどうかも分からない中で、いきなり高額なリールは買いたくない…という当たり前の心理ではないでしょうか。
そこで、低価格帯のリールを探すならシマノのバリュープライスリールがイチオシです。
シマノは自転車の世界的メーカーで、高いギア技術を持っています。
低価格帯リールでも、しっかりしたギアを搭載しています。
ギアの耐久性はとても重要ですよ。
シマノのバリュープライスリールは3つある(アリビオ、セドナ、ネクサーブ)のですが、中でもセドナがおすすめです。
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この3つのリールの中では唯一HAGANEギア(精密冷間鍛造ギア)を搭載しています。
4,000円ちょっとで購入できる、コスパ抜群のリールです。
5,000円〜10,000円
このカテゴリでまずおすすめなのが、ダイワのレブロスです。
シマノの低価格リールに比べ、レブロスはデザイン面では圧倒的によいと感じます。
もちろん性能面でも問題はない、大人気リールです。
シマノのこの価格帯のライバルと言えば、ナスキーやアルテグラあたりになりますが、正直中途半端感が否めません。
というのも、シマノのベールは中位機種から上は、ワンピースベールというベールが搭載されているのですが、アルテグラやナスキーには搭載されていないのです。
専門的な話にはなりますが、個人的にはワンピースベールがないリールに5,000円〜10,000円をだすのは、勿体ないと感じます。
シマノで10,000円以下のリールなら、バリュープライスリールを選ぶといいと思います。
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ダイワ(Daiwa) スピニングリール 15 レブロス 2506 (2500サイズ)
この価格帯でもうひとつおすすめなのが、ダイワのレガリスLTです。
こちらは2018年のニューモデルで、ダイワの新基準であるLTコンセプト(Light:軽さ Tough:耐久性 の両立)をまとったリールです。
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レブロスより少し高くなりますが、さすが最新モデルだけあって、非常にコスパ良好なリールに仕上がっています。
特にその軽さは完全に従来のこのクラスのレベルを超越しています。
もし予算的に許すなら、レブロスよりレガリスLTを選ぶのがいいと思います!
10,000円〜20,000円
この価格帯なら、中級者になっても安心して使えるリールばかりです。
シマノとダイワからそれぞれご紹介します。
まずはシマノから。
ストラディックは、シマノの中位モデルのニュースタンダードとして登場しました。
基本性能は総じて高く、質実剛健という言葉がしっくりきます。
HAGANE(ハガネ)コンセプトに基づいて作られた、シマノの中位モデルの中核リールです!
ただし、2015年に登場しましたので、そろそろモデルチェンジのタイミングかもしれません。
モデルチェンジ前に、叩き売りで安くなることが多いので、もしモデルチェンジがあるならそこを狙うのもアリですね!
続いて、ダイワからからは、2018年モデルチェンジしたてのカルディアをご紹介します。
ダイワのLTコンセプト(Light:軽さ Tough:耐久性 の両立)を名作カルディアに反映させたモデルになります。
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この価格帯としては驚きの軽さを誇っていますが、耐久性も意識されています。
マグシールドやザイオン素材使用など、ダイワ特有の技術がてんこ盛りです。
ダイワ中位モデルの中核とも言えるカルディア、間違いなくおすすめです!
さいごに
初心者にはスピニングリールがおすすめ!とは言うものの、スピニングリールもピンキリです。
どういう考え方で選ぶかを分かっていないと、失敗しかねません。
安心できるスピニングリールを手にいれて、楽しい釣りをスタートしてくださいね。