ボトムワインドという釣り方をご存知でしょうか?
もともとワインドと言えば、日中釣りにくいシーバスをもっと釣れないか?というテーマの元に考案されました。その後、さまざまなフィッシュイーターにも有効と分かり、中でもタチウオを釣るには非常に効果的とされ注目されました。
今やタチウオを釣るには最も有効なメソッドの1つなのではないでしょうか?
喰わせの要素と、リアクションの要素を併せ持った、非常に魚に訴えかける力の強い釣法です。
では、『ボトム』ワインドとはどういったものなのでしょう?
今回は、ボトムワインドについて、その特徴・釣り方と、オススメのジグヘッドとワームをご紹介します!
ボトムワインドとは
その名前からイメージできる通り、ワームをボトム(底)付近で左右にダートさせる釣りです。
ボトム近辺で釣れる魚はたっくさんいますが、その中から何が釣れるか分からない!っていうくらい、色んな魚が釣れるのが魅力!
基本的にボトム付近を攻めるので、タチウオ用のワインド専用ジグヘッドを使うと根がかりが頻発してしまいますので、ボトムワインドに適したジグヘッドを使うのがオススメです。
釣り方
(おすすめのジグヘッド・ワームは後ほどご紹介しますね!)
②キャスト後、ボトムまで沈める。
③着底したら糸ふけをとり、ロッドを下に構える。
④2回〜3回ロッドを縦にシャクる。この時ワームは左右にピョンピョン!とエスケープアクションしています!
⑤ロッドをシャクったらそのままティップを上に構えたまま、ワームをカーブフォールさせる。
⑥着底後、数秒ステイして間をとる。
この繰り返しになります。単純ですね!
ダートさせている時も、カーブフォールさせている時も、ステイさせている時も、バイトがあります。
その日の魚の活性によって、どのタイミングで食ってくるか変わってきます。
ダート回数を多くしたり減らしたり、ステイ時間を長くとったり、色々試してみてください。
まずは足元でロッドをシャクってみて、ワームの動きをチェックすることをおすすめします。
強み
ボトムワインドの強みをご紹介します。
ワームのただ巻きやリフト&フォールなどとは決定的に違う強みを持っています。
ボトム付近を3Dに広く探れる
ただ巻きやリフト&フォールなどと違い、左右にダートさせます。これは、同じ直線距離の中でも左右にワームが動く分、幅ができ、アピールできる時間を長くできることを意味します。
そしてダートさせる回数を調整することで、高さも自由自在です。
ただ巻きやリフト&フォールは線(面)のアピールと言えます。(まっすぐ引いてくる)
対してボトムワインドは、立体のアピールと言えます。(左右の幅ができる)
喰わせ要素とリアクション要素を併せ持つ
ダートさせているときは、リアクションという反射食い要素が強く(喰わせ要素もあります)、カーブフォールとステイは喰わせ要素となります。
魚の活性が高ければ、ただ巻きで十分喰ってきます。
そんな時にワインドをする必要はありません。
しかし、そんなイージーじゃない日の方が多いですよね。
そこで、デッドスローに巻いたり、リフト&フォールやストップ&ゴーなどで変化を出して、喰わせの間を作ってやる訳ですが、それでも喰ってこない魚も多分に存在します。
なぜ喰ってこないか。理由は色々考えられますが、以下の2つはよくある理由です。
・人為的プレッシャー
・ニュートラル状態
(捕食スイッチが入っていない)
ホントやっかいな状況ですよね。
でも、こんな状況でも、クチを使わせることができるのが、ワインドの凄いところなんです。
その特徴であるダートアクションによって、リアクションで強制的にスイッチを入れます。
ワームが切れ味よくダートすると、魚からすると、瞬間移動していきなり現れたように見えます。
このアクションにフィッシュイーターは非常に弱いんです。
思わずリアクションバイトしてしまったり、興味を持って捕食スイッチが入ったりするわけです。捕食スイッチが入った魚には、カーブフォールやステイで喰わせの間を作れることの相乗効果も相まって、非常に理にかなった釣り方と言えます。
リアクションとは
反射喰いさせることです。
では反射喰いとは?についてご説明します。
魚は、基本的には人間と同じく食欲でクチを使います。お腹が減ったら食べる、ということですね。
しかし、人間と違って他にもクチを使う時があります。目の前に突然現れた獲物らしきものに対して、思わず喰いついてしまうんです。自然界で厳しい生存競争をしている魚にとって、不意に視界に現れた獲物は逃すまいと体がとっさに反応してしまうのかもしれませんね。
ちなみに余談ですが、魚は威嚇するときに、手がない代わりにクチを使ったり体当たりしたりします。
この習性を活かした釣りで代表的なのは、ブラックバスフィッシングが挙げられますが、近年はハゼにも効果的なことが分かっています。縄張り意識が高いハゼをクランクベイトで釣る『ハゼクラ』が流行っています。
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弱み
ボトムワインドは万能ではありません。
当然弱みもあります。正しく理解して、適したフィールド、タイミングで試してください。
根がかりに弱い
ボトムをジグヘッドで攻めるということは当然根がかりに弱いです。
砂地メインに時折根や岩の絡むようなフィールドまでが使いどころです。
底付近の中層を探るようにすればトラブルは減りますが、地形をある程度把握してからでないと難しいですね。
ただ巻きよりはテンポが悪い
広範囲を早く探るなら、ボトムワインドは向いていません。
根がかりに弱いこともあり、初場所でいきなり使うのには向いていません。
魚を選べない
これは強みでもあり弱みでもあるのですが、ほんとに色んな魚が反応します。
ワームやジグヘッドのサイズを調整したり、泳層を変えることで、ある程度は絞れます。
スレやすい
ロッドをシャクることによるラインの水切り音、ダートを繰り返すことによるワームの強い水押しによって、繰り返していると魚にプレッシャーを与えることもあります。
ボトムワインドに反応する魚がいれば結果がでるのは早いので、上手く切り替えていきましょう。
主な釣れる魚
代表的なターゲットをいくつか挙げます。
ボトム付近に姿を現す可能性のある大抵のフィッシュイーターに有効と考えてもらっていいです。
・シーバス
・マゴチ
・ヒラメ
・チヌ
・キジハタ
・カサゴ
・メバル
・タケノコメバル
その他にも、ホウボウ、ワニゴチ、ソイetc…何が水面に顔をだすかワクワクしますよ!
おすすめジグヘッド
基本ボトムを絡めて釣りをするので、トリプルフックがついたタチウオ専用のジグヘッドは向きません。
🔽タチウオなど表層〜中層狙いならトリプルフックでフッキング重視にします
ボトム近辺を狙うなら、ダートを意識したヘッド形状のシングルフックジグヘッドを選びましょう。
コアマン アルカリダートヘッド
シーバスで大人気のコアマンの、ダート専用ジグヘッドです。
少し割高なのですが、その性能は折り紙付きですよ。
おなじコアマンのワームである、アルカリシャッドとの相性はバツグンです!
フジワラ ムゲンヘッド
フジワラのムゲンヘッドは、リーズナブルな価格ですが基本性能が高いジグヘッドです。
ただ巻きにも、ワインドにも対応できる万能ジグヘッドです。
ロングシャンクモデルなど、シャンク違いのバリエーションがあります。
ワタシも使っていますが、値段の割に刺さりもよく、使いやすいです。
根がかりしやすめの場所でロストを恐れながらジグヘッドを使いたいときには多用します(笑)
メジャークラフト ジグパラヘッド ブンタ ダートタイプ
近年、フックにも力を入れているメジャークラフトの、ダート専用ジグヘッドです。
ロッド同様、コスパの良いフックです。
グラム数が刻印されているのも嬉しいですね。
こういったちょっとした気遣いがあるかないかも重要なポイントです。
がまかつ マイクロダーター
刺さりがバツグンのがまかつから、ワインド専用モデルが販売されています。
ライトゲーム専用のラインナップで、そこまで重いウェイトの設定がないのですが、ダートしやすさはモチロン、その刺さりの良さも相まって、ワタシのライトゲームにおけるワインドの主力ジグヘッドです。
ワインドは鋭くダートさせてワームを動かす釣りなので、ミスバイトも多い釣りです。
ですから、フックの刺さりのよさには特に気をつかいたいです。
その点で、がまかつのフックにはこれ以上ない信頼を置けます。
🔽刺さりが良いのでこんなカワイイゲストが掛かることも多数(笑)
一番大きなモデルなら4.5gあるので、港湾部シャローのシーバスやマゴチなら十分射程圏内ですよ!
JAZZ 尺ヘッド
ボトムワインドのライトゲームにうってつけのジグヘッドをもう一つ。
JAZZの尺ヘッドもライトゲームのボトムワインドにおける人気商品です。
こちらは、漁師パックというお得パックもラインナップされていて、どうしても根掛かりが多くなるこの釣りにおいては非常にありがたく、リピーターも多い商品ですね。
次項のおすすめワームでご紹介していますが、バークレイのシュラッグミノーと相性抜群ですので、ぜひセットで使ってみてください。
おすすめワーム
ワインド専用設計のワームがメーカー各社から販売されています。当然ダートさせやすいので、基本はそこから選べば良いと思います。
専用設計でないワームでもキレイにダートするものはたくさんありますので、自分なりに色々試してみるのも面白いですよ!
基本は、ストレートワームで長すぎず、胴がしっかりしたものが適しています。
マナティー
オンスタックルデザインのマナティーは、言わずとしれたワインドのド定番・鉄板ワームです!
まさにワインドのために開発されたデザインと、そのボディ材質・硬度で、バツグンの使いやすさです。
ワタシも初めてタチウオワインドをしにいった日に爆釣して、その実力を体感して以来、信頼のワインドワームとしてタックルボックスに忍ばせています。
ライトゲーム用に極小モデルもあります。
コアマン アルカリ
コアマンの人気ワームです。
テール部分に極小のフィッシュテールがついていて、プルプルと微振動します。
ダートはモチロン、ただ巻きもOKな実力派ワームです。
使いやすいですね~!
シーバスやマゴチに実績がありますよ。
コアマンワームがついに完成! 激ヤバです! 極めてシンプルで、フィッシュライクなナチュラルソリッドボディは「見せて食わせる」接近戦において、大きなアドバンテージを得ることが出来ます。使い方 はただ巻きでOK! ですが、パワーヘッドとのマッチングでのやや早巻きでは、他に類を見ない、アタマを支点としたフラッタリングが発生します。また、トゥ イッチを入れることでショートダートをし、それと同時にフラットサイド面がフラッシングを生み出して、ターゲットに強烈にアピールします。姿勢を絶妙に制 御する極小マイクロテールも実装。長年の経験と長時間のテストを経て導き出されるコアマンのシーバス特化型ワームです! <CA-01アルカリは熟練職人の手作業による100%完全ハンドメイドのワームです>
出典:コアマン
バークレイ シュラッグミノー
バークレイから、ライトワインド用のワームとして発売されているのがシュラッグミノーです。
サイズは1.5インチのみというラインナップなのですが、素晴らしい釣獲力を誇り、ボトムワインドの実績ワームとしてファンの多いワームです。
メバリング、アジングで人気のレオンさん(加来匠さん)が監修で、レオンさんが求めるライトワインドゲームの理想型として誕生しました。
特徴的なアームは、流れの強いエリアでストレートワームでは出す事のできなかったステイする間を作ることができます。
アクションの初速でターゲットに対しアピールし、その後小魚がホバリングするアクション(間)を作り出してくれるんですね。
パッケージには、推奨ジグヘッドのJAZZの尺ヘッドDタイプ3gが1個標準装備としてついています。
前項でご紹介した漁師パックと合わせて使うのがおすすめですね!
非常に参考になるAmazonユーザーのレビューもあったのでご参考にしてください。
評価: きっとシュラッグミノーを購入する人はアジングやメバリングでボトムワインドで使用する人がほとんどではないだろうか。
しかしこれがロックフィッシュに抜群に有効と気づいちゃってる人はどれぐらいおられるだろう。
3インチ、4インチのワームに全くアタリのない渋い時、このシュラッグミノーに3gの尺ヘッドでちょんちょん、つ、つ、つ、と底を叩いているとわずかなあたり。合わせてみるとずしりと乗ってくる。40cmのアイナメ。
中層をただ巻きでクロソイがドン。底をパンパンパンと弾いてスーーーーーーッでまたまたクロソイどん!
その時々で釣れる色が違うが皆よく釣れる。
お気に入りはクリアゴールド。レッドはやはりアイナメに効くのか一番の釣果。ブルーシルバーは合わせ買い対象で300円台で出てることが多く、人気がないのかと思ったのだが使ってみたらこれがまたよく釣れる。日中の日の高い時によく効く。安いので投入頻度が高いこともあるがこれまたお気に入りの一つ。
シュラッグミノーは最高にお気に入りで真っ先に投入するワームであり、最終兵器のワームでもある。
ケイテック ライブインパクト
KEITECH(ケイテック) ルアー ライブインパクト 2.5インチ 321 キントラ
ケイテックのライブインパクトは、ワインド専用ワームではありませんが、強すぎない絶妙のハリを持っている、比重の軽い素材で造られています。
ワインドで使うと、レスポンスの良いライブリーなアクションを生み出してくれます。
また、比重が軽い為、カーブフォールで比較的ゆっくり見せることが出来ますよ。
ステイでもボディの気泡とテール部分がアピールしてくれます。
さいごに
ボトムワインドは、魚を反応させる力が非常に強い釣り方です。
シーバスやマゴチ、キジハタなどの釣り応えあるターゲットを狙えるのはモチロン、小型ジグヘッド&ワームでライトゲーム的に遊べば、ほんとに色んな魚が釣れて楽しいですよ。
みなさんも是非試してみてください!