飲ませ釣り(泳がせ釣り)のロッドは遠投磯竿が最適!その理由は?おすすめロッドもご紹介!

飲ませ釣りは、堤防からでも気軽に大物を狙うことができる魅力いっぱいの釣りです。

しかしながら船釣りには専用ロッドがあるのに、おかっぱりだと専用ロッドがないので、これからやってみたいな…と考えている方は少し困惑されるかもしれませんね。

実際、飲ませ釣りはリールが付けられればどんなロッドでも楽しめると思います。

しかし、使うロッドによって、魚を穫れる確率には結構な差がでてきてしまいます。

ズバリ、飲ませ釣りにおすすめなのは『遠投磯竿』です!

その理由と、おすすめロッドをご紹介します。

アイキャッチ画像出典:釣具のポイント



遠投磯竿とは

磯竿のパワーバージョンといったイメージのロッドです。

その名の通り、遠投するために通常の磯竿では扱えないウェイトのオモリでも投げることができるので、飲ませ釣りの他にはカゴ釣りやぶっこみ釣りに用いられることが多いように思います。

磯竿との違い

一般的な磯竿との違いをざっくり列挙すると…

■対応ウェイト
■ロッド自重
■ガイドセッティング

といったところです。

それぞれについて詳しく説明していきます。

対応ウェイト

一般的な磯竿では扱えない、重いウェイトのオモリでも扱えるようになっています。

ざっくりと扱えるオモリ号数の分かりやすいイメージを挙げるなら…

一般的な磯竿…1号〜5号
遠投磯竿…5号〜25号

もちろん、メーカーやロッドのシリーズによって違いはありますが、概ねこんなイメージをしてもらえればいいと思います。

全く扱える重さが異なってくることがわかりますでしょうか?

かなり重いオモリでもキャスト出来ますが、あくまで磯竿ですから竿の胴〜穂先にかけてはしなやかです。

遠投という名前はつくものの、あくまで投げ竿のように飛距離を最優先に求めたワケではなく、飛距離と喰い込みのバランスを求めたロッドです。



ロッド自重

重いウェイトのオモリを投げられるということは、それだけロッドも太く、カーボンも厚くなり、ロッド自体の重さが増します。

例えば、人気の磯竿シリーズである、シマノのホリデーISOの530(5m30cmモデル)で例を挙げると…

1.5号磯竿 …205g

3号遠投磯竿 …280g
4号遠投磯竿 …345g
5号遠投磯竿 …410g

 

1.5号の磯竿は205gであるのに対し、遠投磯竿が如何に重いかおわかりいただけますでしょうか?

4号遠投磯竿は1.5号磯竿の1.7倍近く、5号遠投磯竿では2倍も重さがあります。

磯竿自体、そもそもロッドが長いので、例えばルアーロッドなどに比べるとどうしても重くなってしまうのですが、遠投磯竿ともなるとその長さ+キャストするためのパワー(ロッドの太さ)も必要になるので、さらに重くなってしまうのは避けられないところです。

重いということは、常にロッドをもって操作するような繊細な釣りには向いていません。

磯竿は、細いラインを用いてウキを繊細に扱うような釣りに対応しますが、遠投磯竿ではしんどいです。

ガイドセッティング

磯竿は、繊細さ・感度を求めるのでガイドも小径で軽量化を意識されていますが、遠投磯竿は飛距離を意識してやや大径のガイドがセッティングされています。

ここでも、遠投磯竿は重量がかさむんですね。



遠投磯竿がおすすめの理由

磯竿と遠投磯竿の違いをざっくりご理解いただけたところで、飲ませ釣りに遠投磯竿がおすすめな理由を解説していきます。

喰い込みの良さ

遠投磯竿は、磯竿ほどではないものの、十分にしなやかな穂先をもっています。

基本的に置き竿で狙うことが多い飲ませ釣りにおいては、エサに喰い付いてきた魚が違和感を感じにくいしなやかなロッドが向きます。

そういった意味では、短めのルアーロッドなどでは穂先がどうしてもスムーズに入らないので、違和感を感じられやすいです。

同じ意味では投げ竿も、ロッドの長さはあってもしなやかさがありませんから、弾いてしまします。

また、しなやかな穂先がもたらすメリットは喰い込みだけではありません。

活エサの泳ぎを邪魔しにくいので、弱りにくくなります。

エサが元気に泳いでいることも泳がせ釣りの重要な要素なのです。

大物に対応するパワー・しなやかさ

遠投磯竿は、大物がきても十分に対応できるパワーを備えています。

また、パワーがあるだけではなく、その長さとしなやかさ故に、魚の突っ込みをうまく受け止めてくれるので、魚がバレにくいです。

飲ませ釣りは、エサを丸呑みされた場合は別として、針掛かりが浅いことが多いです。

硬いロッドだと掛かりが浅かった時に、突っ込まれると身切れしてしまうことがあります。

また逆に、丸呑みされてしまった場合にも問題があります。針は魚の喉深くに掛かったとしても、ラインが歯に擦られて切れてしまうのです。

特にヒラメのような歯が鋭い魚は怖いですね。

硬いロッドでは力を受け止めきれずにラインブレイクする可能性が高まりますが、しなやかな遠投磯竿ならうまく力を吸収してくれるので、ラインが切れにくいです。

置き竿なので重さは気にならない

遠投磯竿の弱点は、その重さからくる操作性の悪さと、扱う釣り人に疲労がたまりやすいところにありますが、飲ませ釣りは仕掛けを投入するだけであとは置き竿でOKですから、問題になりません。

時折、底を取り直しがてらに活エサを持ち上げて誘いをいれる以外は、操作する必要がありません。

穂先の様子をチェックしておくだけでいいので、遠投磯竿の強みだけを活かせます。

キャスト可能

足元に落としておくだけでも釣れるのが飲ませ釣りですが、ほんの少しキャストするだけでヒットする可能性が高まります。

例えばかけあがりがあったり、根があったりすると、そこは魚の通り道になっていたり、フィーディングスポット(狩場)になっている場合があります。

その近辺に仕掛けを投入することで魚が活エサを見つけてくれる可能性が高まるわけです。

例えば、ホームグランドで、自分だけがそういった地形変化を知っていたなら…釣果をあげる上で、大きなアドバンテージになりますね。

飲ませ釣りは『待ちの釣り』です。

であれば、出会いの確率を上げる工夫をしたいところですよね。

例えば平行してちょい投げやルアーフィッシングをしていれば、『あそこはかけ上がりになってるな…』『あのあたりだけ少し深いな…』『あのあたり…岩かなにかがあるな…』などといった地形変化を掴みやすいので有利です。

そんな気になるピンポイントを見つけた時に磯竿だとロッドにパワーが足りずキャストしにくいですが、遠投磯竿なら問題ありません。

ただし、活エサが水面に叩きつけられて弱らない程度の距離にキャストするようにしましょう。

代表的なエサであるアジなら、弱らせずに上手く針に刺せていれば、個人的経験上15m~20mくらいのキャストなら問題なく泳いでくれます。

ちなみにイワシの場合、キャストするとダメージ甚大ですぐ死んでしまいますから要注意です…。

ウキを使った飲ませ釣りなどで重いオモリを使わない場合、ロッドの扱いに慣れたアングラーなら磯竿でも軽いキャストはできますが、距離はしれてます。

いずれにせよ、4m前後の長い竿で投げるわけですから、投げ方にコツがあります。

竿の胴に乗せて、ゆっくり、『よーーーーいしょーーーー』というイメージで投げてください。

強く腕を振ると、狙った場所に投げられないだけでなく、竿の破損につながる可能性もあります。

周囲の釣り人や物にひっかからないように気を付けながらキャストしてくださいね。



おすすめの遠投磯竿

さぁ、遠投磯竿が飲ませ釣りにピッタリということが分かってもらえたところで、おすすめのロッドをご紹介していきます。

号数は3号が扱いやすさも含めて万能ですが、大型青物なども相手に想定する場合は、4号をおすすめします。

5号はかなり重くなりますし、堤防ではややオーバースペックに感じますね。(もちろん、どんな魚が釣れる堤防なのかによります)

なお、磯竿系の号数はラインの号数を表します。オモリの号数ではないので要注意です。

3号の竿なら、3号以上のライン(ナイロンやフロロの号数です。PEの号数ではありません)が適合します、ということですね。

大物が掛かることが多い釣りですから、ラインは適合号数より太いものを使う分には構いませんが、細いラインは使わない方がよいと思います。

長さは、扱いやすさ優先なら3mクラスでも問題ありませんが、4mクラス、5mクラスを選ぶことでよりロッドのタメも効きますので、大型魚とのやり取りではバラしにくく、優位です。

置き竿スタイルなら長くても気になりませんからね。

ワタシは4mクラスと5mクラスを使っています。

シマノ ホリデーISO

シマノのホリデー磯は、堤防釣りのド定番。

超人気ロッドシリーズです。

2017年にフルモデルチェンジしました。

防波堤・磯竿の決定版、メガヒットロッドの進化形。

メガヒットを記録したホリデー イソが待望のフルモデルチェンジ。カーボン素材を刷新することで軽快な操作性を実現。より多くの方が扱いやすくなりました。外装は本格志向のクールデザインを採用。使うこと、持つことの楽しみをご実感ください。ノーマルモデルはサビキやチョイ投げに適した3mのショートレングスから、磯の上物にも挑める5m30cmまでラインナップ。パイプシートの遠投モデルは手軽なカゴサビキからマダイ、青物も射程に収める多彩な展開。そして白塗り穂先を搭載し、アジの泳ぎやイカの乗りなど、感知能力に優れたアオリイカモデルは硬軟長短4アイテム。いずれも確かなシマノクオリティで、気持ちの良い休日のひとときをお届けします。
出典:シマノ

 

かなりお求めやすい価格に、必要最低限確かな性能を備え、多くの釣り人から支持を得ています。

以下のAmazonユーザーのクチコミもご参考にしてください。

店舗で7300円で購入。
(こずかい少ないので)
ヒラメ53cmとマダイ57cm釣れました。
価格の割には高性能だと思います。
リールはレブロス4000
ナイロンは5号です。
出典:Amazon

 

4m、4.5m、5.3mあたりがおすすめですね。

なお、ホリデー磯は非常にラインナップが多く、磯竿モデルと遠投磯竿モデルが存在します。


出典:シマノ


出典:シマノ

 

モデル名の最後にPTSとついているモデルが遠投磯竿タイプです。

P→パイプシート
TS→テレスピンガイド:遠投用ガイド

という遠投磯竿仕様になっていることを略して表しています。

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シマノ 磯遠投AX

シマノの遠投磯AXは、その名の通り遠投磯竿専用シリーズです。

ホリデー磯より上位のモデルになります。

磯 遠投EVがブランクス、ガイド、リールシートを一新し、スパイラルXをはじめ先進の機能を搭載。「磯 遠投 AX」として新登場。長年培った〝投げる〟ノウハウを凝縮し、長くご愛用いただける遠投ロッドのスタンダードとしてお届けします。
出典:シマノ

 

価格は高くなりますが、スペックは格段に良くなります。

ステンレスフレームKガイドを搭載し、ガイドリングはSiCですからPEライン使用でも全く心配ありません。

ブランクスもスパイラルXを採用でトルクがあります。

信頼して長く使える、本格派遠投磯竿です。

 

以下のAmazonユーザーのクチコミもご参考にしてください。

物凄く良い作りです。安物の遠投竿とは違います。高いけど損はないです。流石のシマノです。
出典:Amazon

 

性能・デザインにもこだわりたいなら、遠投磯AXは非常におすすめです!

 



ダイワ リバティクラブ磯風

 

ダイワのリバティクラブ磯風は、シマノで言うホリデー磯的なポジションのロッドです。

すなわち、かなりお求めやすい価格で人気です。

堤防や海釣り公園で様々な魚を狙える
クセのないスタンダードな振出ロッド

アジ・サバ・イワシ・メバル・クロダイ・メジナなどを筆頭に、防波堤にはいろいろな魚がいる。「リバティクラブ 磯風」は、1本で様々な魚を狙えるよう、扱いやすく丈夫な設計でクセのない調子に仕上げた堤防用万能竿。ウキを使ったフカセ釣りからサビキ釣りまで幅広く使用できるラインナップ。
出典:ダイワ

 

以下のAmazonユーザーのクチコミもご参考にしてください。

そこそこのサイズの魚でも問題なくやりとりできそうですね。

主に堤防からの浮き釣りで使用しています。
3号の自立ウキ使用でフツコ、スズキ狙いです。60センチのフツコは、何度もつりました、魚とのやり取りが丁度よく楽しめます。
出典:Amazon

 

こちらも、ホリデー磯と同様に非常にラインナップが多くなっています。

モデル名に『遠投』とつくモデルが遠投磯竿ですのでご注意ください。

ダイワ インプレッサ

インプレッサはダイワのミドルクラス磯竿シリーズで、リバティクラブ磯風よりも上位のモデルです。

岩に砕ける白波、滔々と流れる潮。揺れる波間の奥には多くの出会いが待ち受けている。インプレッサ、すべてはここから。

充実のラインナップで現代の上物釣りにくまなく対応する磯のスタンダードロッド。ブランクスのネジレを排除しパワーと操作性を向上させる「X45」、そして節の継ぎ目に生じる潰れを抑制してスムーズな曲がりとパワー伝達を促す「V-ジョイント」を全アイテムに搭載し、ハイレベルの基本性能を確保。キレのある調子とスムーズな曲がりで、不意に食ってくる大物も主導権を与えず一気に浮かせる。高強度&高感度のメガトップを配したスタンダードモデルに加え、本流釣りをはじめとするパワーゲーム用のHR、機動力溢れるマルチレングス仕様のM、カゴ釣りや泳がせ釣りに対応する遠投タイプをラインナップし、上物釣りの主力ターゲットである黒鯛(チヌ)やメジナ(グレ)はもちろん、堤防周りのアジやアオリイカ、離島の大型回遊魚までカバー。アイテムそれぞれに専用の設計と仕様を与え、用途に応じたベストなバランスを目指した。
出典:ダイワ

 

SiCガイドリングはもちろん、X45やV-ジョイントなど、随所にダイワこだわりの技術が搭載されています。

ダイワ派の方で性能・デザインにもこだわりたいなら、インプレッサは非常におすすめです!

宇崎日新 プロスペックISO

宇崎日新は国産ロッドメーカーで、メイドインジャパンクオリティが強みです。

磯竿や筏竿を多く展開しています。

プロスペックISO KW遠投は、価格帯はエントリークラスに属しながらも、その性能はクラス超越!?と思えるシリーズです。

オールSICガイドを使用しながらも、ビギナーのエントリーロッドになり得る価格を実現しております。最大の特徴はルアーロッドや投げ竿でその糸絡み自動解除機能が実証されているKM&KWMガイドを搭載。削ぎ落とせるものは、削ぎ落とし、遠投竿に求められる性能を抽出し実釣で信頼出来る性能を確保、そして国産品でありながら脅威のコストパフォーマンスを実現した商品となっております。エントリーの方に入り易いモデルとしての価格を実現しながらも、セカンドステージへステップアップされる方々にも十分お使い頂ける性能を実現しています。
出典:宇崎日新

 

なんと国産ロッドで、オールSiCガイドリング、かつガイドもKM&KWMガイド採用でこの価格とは…。

相当コストパフォーマンスに優れています。

以下のAmazonユーザーのクチコミはプロスペックISO遠投のモデルチェンジ前のものですが、ご参考にはなろうかと思います。

実はワタシもこのモデルチェンジ前のプロスペックISO遠投を使っていますが、かなりいいロッドですよ。

最近、カッオを釣り上げた時に3号を折ってしまつたので・・・買いまいた・・・ヤッパリ1日で来ました・・・相変わらず早いです・・

カツオ釣りに行きました・・・10本上げました・・さすが日本製・・・良い竿です・・最初から、こちらを買えば良かったです・・・
出典:Amazon

 

コスパのバランスがかなり良好なロッドです。

特にこの価格帯でオールSiCガイドリング搭載の遠投磯竿は、存在しないのではないでしょうか?(全てのメーカーのラインナップを把握している訳ではありませんので悪しからず)

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さいごに

 

飲ませ釣りは、おかっぱりから大物を狙う上ではもっとも効率の良い釣りの1つです。

しかも、難しい操作は必要ありません。

そんな飲ませ釣りで大切なのは、エサを元気に長生きさせること、喰い込みで違和感を感じさせないこと、そして取り込みの確率を上げることです。

遠投磯竿は、この3点全てにおいて効果的な働きをしてくれるので、まさに飲ませ釣りにピッタリなんです。

もちろん、活エサを刺す動作のスムーズさや、アワセのタイミングの他にも、どこにエサを投入するかなどなど、アングラーのキャリアによる要素も多分にありますが、実はロッドの性質によるところもかなり影響が大きいのが飲ませ釣りです。

遠投磯竿なら、きっと大物GETできるはずですよ!

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