出典:シマノ
シマノの人気ミドルクラスリールであるスコーピオンに、2019年モデルが登場します。
2019年4月発売を予定しています。
なんとなんと、今回はシマノ上位モデルの象徴であったマイクロモジュールギアを搭載してしまいました!
加えてマグナムライトスプールも搭載しているという、数年前なら上位モデルとして発売されていてもおかしくないスペックを誇ります。
巻き上げのスムーズさ、キャストフィール、ともに大幅に進化した19スコーピオンMGLをご紹介します!
(2019年2月5日追記)
フィッシングショー大阪で実機に触れてきました。
シマノホームページで見る映像のイメージと実物は思った以上に違いました!
カラーリングの項に情報を追記しています。
ぜひ最後までご一読ください。
コンセプト・概要
まずはシマノ公式の商品キャッチコピーと紹介に目を通して、このリールの雰囲気をつかみましょう。
パワフルかつスムーズな巻き上げと飛びを兼備。多彩なスタイルに対応する新たなる深紅。
立ち上がりの軽いMGLスプールを採用し、高い遠投性とキャスタビリティ、低弾道の伸びやかな飛びを獲得した新生スコーピオン。高剛性のHAGANEボディ内にはマイクロモジュールギアを搭載。滑らかかつパワフルな巻き上げで多彩なルアーに対応します。SVS∞はイージーセッティングでベストなブレーキ力を得られます。
出典:シマノ
技術的なポイントは以下の通り。
・MGLスプール
・HAGANEボディ
・マイクロモジュールギア
・SVS∞
これだけで、このリールの基本レベルの高さが伺い知れますね。
いや、もういい意味でフツーに素晴らしいリールだと思います(笑)
次項では、このリールに搭載される技術特性を全てご紹介します。
技術特性
19スコーピオンMGLに搭載の技術特性は以下の通り。
全部で10個です。
マイクロモジュールギア
マイクロモジュールギアとは、歯を可能な限り小型化した機構です。細かい歯を密に、かつ数多くかみ合わせることにより、強度を低下させることなく滑らかな動力伝達を実現。巻き上げ時のギアノイズが低減し、感度も飛躍的に向上しました。ベイトリールでは段階的に導入してきたマイクロモジュールギアですが、構造的な制約の多いスピニングに組み込むには高度な技術を要します。精密なギアを寸分の狂いもなく支持できるのは、高剛性&高精度のメタルボディがあるからこそです。
X-SHIP
ドライブギアの大径化、ピニオンとドライブ両ギアの最適配置、ピニオンギアのベアリングによる2点サポート。これら頑強なギアの噛み合わせが、負荷に強い軽快なリーリングを保持する。
“HAGANE”ボディ
“HAGANE”ボディとは、高い剛性を持つ金属のボディ。不意の衝撃にも耐える剛性・耐衝撃性を確保し、たわみを最小限に抑えることでアングラーのチカラを巻き上げる「力」へと変換します。
NEWマグナムライトスプール
ベイトリールのキャスティング性能を左右するスプールの慣性モーメント。開発ではその減少を目的にスプール胴径へのブランキングや薄肉化を行ってきましたが、「NEWマグナムライトスプール」では、これまで技術的に不可能とされてきたスプール側面への穴開けに成功。当社比で慣性モーメントの約10%ダウンを達成し、実に約20%の飛距離アップをマークしました。
S3Dスプール
重量バランスや寸法精度を高め、キャスト時における振動を抑制したスプールです。振動ノイズは従来品から半減しました(当社比)。高速回転でラインを放出するなかでもガタつきや回転ムラが極めて少なく、安定したキャスト性能を発揮。飛距離、キャスト精度ともに飛躍的に向上しました。
CI4+
軽量カーボン素材CI4を進化させた新カーボン素材。軽さはそのままに剛性、耐久性が大幅にアップし、ボディ、ローターのさらなる小型軽量化を実現しました。
SVS∞(インフィニティ)
SVSを、さらに使いやすく進化させた、最新設計のブレーキ力ダイアル調整機能を装備し、微妙なブレーキ力の調整を外側ダイアルで瞬時に行なうことが可能。ルアーチェンジや状況変化など、求めるままに即、理想のブレーキ力を実現。遠心力ブレーキ独特の抜けるようなキャストフィールはそのままに、バックラッシュ抑制と飛距離という相反する性能をさらに両立するブレーキシステムです。
S A-RB
業界初の「表面改質」により「不動態層」を形成し、錆を寄せつけないベアリングを実現したのがA-RB。さらに、その側面を防錆素材でシーリングし、ベアリング内部での塩分再結晶化による塩ガミを大幅に減少させたのがSA-RBです。
スーパーフリースプール
クラッチを切った際、スプールを支えるのは2つのベアリングのみと、スプールフリー性能を極限にまで軽くしたシステムです。
海水OK
錆を寄せ付けないシマノ独自の高性能ベアリング、S A-RB、A-RBの採用、また外装の防腐処理により、海釣りでも安心してお使い頂けます。末永く快適にご使用いただけるよう、使用後はシャワーでの洗浄をおすすめします。
出典:シマノ
16スコーピオンとの比較という意味でも、ピックアップしたいのは以下の2点です。
・マイクロモジュールギア
・マグナムライトスプール(第二世代)
マイクロモジュールギア
今回の19スコーピオンMGLが注目を集めるとするならば、その話題の中心になるのは、このギアをこのクラスのリールで初めて搭載したという点ではないでしょうか?
出典:シマノ
19スコーピオンMGLが登場するまでは、バス用リールで言うとクロナークMGL(税抜定価35,000円)がマイクロモジュールギア搭載の最安値リールでした。
出典:シマノ
オフショアゲーム用リールに対象を広げても、ベイゲーム(税抜定価30,000円)が最安値だったんです。
出典:シマノ
今回の19スコーピオンMGLは 税抜定価27,000円…ついに20,000円台に足を踏み入れました。
実売はおよそ20,000円になるのですが、どちらかと言えばお手頃価格と言えるこの価格帯に、ついにマイクロモジュールギアが搭載されたということです。
当然この流れは今後のミドルクラスリールへも引き継がれるでしょう。
少し違った見方をすれば、そろそろベイトリールのハイエンドモデルには、次世代ギアが搭載される時期が近づいているという推測もできます。
スピニングではマイクロモジュールギアⅡがありますが、ベイトリールでも何か進化があるか…今後注目ですね。
マグナムライトスプール(第二世代)
もう一つの『初』は、このスプールが初めてスコーピオンシリーズに搭載されるということ。
登場当時、技術的に不可能とされてきたスプール側面への穴開けに成功した革新的なスプールです。
出典:シマノ
つい先日、19アンタレスにはマグナムライトスプールⅢ(第三世代)が搭載されることが発表されたばかりですが、この第二世代のマグナムライトスプールも現役バリバリの高性能スプールです。
19アンタレスを除けば、例えば19カルカッタコンクエストDCに搭載されるのもこの第二世代マグナムライトスプールですから、このレベルのリールと同等技術のスプールがこの価格帯から使えるのは大きな魅力です。
ラインナップ
スタートラインナップは、全6モデルです。
全て150番クラス。
ノーマルギア、ハイギア、エクストラハイギアをそれぞれ左右ハンドルで用意されています。
品番 | ギア比 | 最大ドラグ力 (kg) | 自重 (g) | スプール寸法 (径mm/幅mm) | ナイロン糸巻量 (lb-m) | 最大巻上長 (cm/ハンドル1回転) | ハンドル長 (mm) | ベアリング数 BB/ローラー | 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
150 RIGHT | 6.2 | 5.5 | 210 | 34/25 | 12-130、14-110、16-100 | 66 | 42 | 7/1 | 27,000 |
151 LEFT | 6.2 | 5.5 | 210 | 34/25 | 12-130、14-110、16-100 | 66 | 42 | 7/1 | 27,000 |
151HG LEFT | 7.4 | 5.5 | 210 | 34/25 | 12-130、14-110、16-100 | 79 | 42 | 7/1 | 27,000 |
150HG RIGHT | 7.4 | 5.5 | 210 | 34/25 | 12-130、14-110、16-100 | 79 | 42 | 7/1 | 27,000 |
150XG RIGHT | 8.5 | 5.5 | 215 | 34/25 | 12-130、14-110、16-100 | 91 | 45 | 7/1 | 27,000 |
151XG LEFT | 8.5 | 5.5 | 215 | 34/25 | 12-130、14-110、16-100 | 91 | 45 | 7/1 | 27,000 |
スプール外径は34mmなので、バーサタイルに使いやすいと思います。
幅が25mmでラインキャパは16lbを100m巻けますから、パワーバーサタイル的な使い方が一番マッチするのではないでしょうか?
カラーリング
スコーピオンと言えば、ここ最近のモデルで話題になるのがそのカラーリング。
そのイメージカラーはワインレッドですよね。
16スコーピオンはブラックボディになり、よく言えば無難な印象に。悪く言えばスコーピオンらしさが失われていました。
今回の19スコーピオンMGLはと言うと…
出典:シマノ
スコーピオンらしいワインレッド系カラーをメインにしつつ、ブラックとのツートンっぽい雰囲気できました!
いろいろと試しますねぇシマノさん。
こればっかりは現物を見てみないと分かりませんが、スコーピオンらしい雰囲気はでているような印象を受けます。
このツートンカラーを市場はどういった評価をするか…気になるところですね。
新しくスコーピオンのフリースタイルロッドも登場しましたから、このロッドと合わせるとカラーリングはバッチリですね!
コチラは2019年3月の発売を予定していますよ!
出典:シマノ
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(2019年2月5日追記)
フィッシングショーで現物を触ってきましたよ!
まずは写真をどうぞ!
シマノホームページの映像に比べて、より赤身を感じるカラーになっています。
この赤は、初期のスコーピオンらしいカラーのように感じました。
また、ブラックに見えた部分はガンメタになっています。
ツートンがシブい雰囲気を醸し出してます。
ツートンが入ることで、全体的には派手すぎない、主張しすぎない赤に落ち着いていると思います。
ツートンじゃない方がいい!という方もいれば、逆もまたしかりでしょうから、ここは好みの世界になってきますが、個人的にはなかなかいいんじゃない!?と思いました!
性能は折り紙付きですからね!
さいごに
19スコーピオンMGLは、ミドルクラスの中でもかなりお求めやすい価格帯(実売20,000円程度)に初めてマイクロモジュールギアを搭載したベイトリールです。
マグナムライトスプールとのコンビで、飛びも巻き上げのスムーズさも非常に高いレベルにあるので、費用対効果という意味では相当良いリールなのではないでしょうか?
この19スコーピオンMGLといい、SLX MGLといい、2019年のシマノリールは普及価格帯のリールも攻めてきてますね!
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