初夏から本格的なシーズンインを迎えるオクトパッシング。
主なターゲットは食べて美味しいマダコ。
イイダコやミズダコが釣れることもあります。
手軽に、しかも意外と数も釣れるとあって、近年人気上昇中の釣りですね。
手持ちのロッド、リールでもそれなりにパワーのあるタックルなら流用して楽しめるのがオクトパッシングのいいところですが、大型のタコが掛かると海底にへばりつかれて、生半可なタックルでは引きはがせないことも。
特に専用ロッドがあれば、思わぬ大物に逃げられたり、無理がかかる使い方をしてロッドが折れるような後悔をする確率は大きく下がるでしょう。
オクトパッシング人気の高まりとともに、専用ロッドを取り扱うメーカーも増えてきています。
感度よりトルク重視で高弾性の高コストカーボンを使わないものも多く、有名メーカーのロッドでも思った以上に価格がお手頃なんですよ。
今回は、オクトパッシングのおすすめロッドをご紹介します。
アイキャッチ画像出典:ワンナック
オクトパッシングのロッドに求められるものは?
トルクと頑健さ。
基本的に備わっていないといけないのはこの2要素です。
次に軽さ、操作性といったところでしょう。
専用ロッドは中弾性カーボンや低弾性カーボンをメインに使いながら、トルク・粘りのあるブランクスに仕上げられていることが多いです。
バット(ロッドのブランクス直上)~ベリー(ロッドの胴)にかけてはトルクを持たせた構造にしつつ、ティップ(穂先)部分は感度重視の構造にしたり、グラスソリッドにしたり…。
メーカー各社が工夫をこらしながら独自の色を持たせたロッドを展開していますよ。
ガイドはダブルフットガイドだとベター。
耐久性が高く、安心ですね。
このような仕様にしていくと、どうしてもロッドは重くなりやすいです。
その中で、高い技術を導入すればトルクを落とさずにある程度は軽くすることができますが、価格は高くなります。
リールもある程度のパワーを持ったものを使うため必然的に重くなりますし、ロッドとリールのバランスを考えて選びたいですね。
ベイトとスピニングはどちらがいい?
どちらもオクトパッシングに活かせるところがあり、一概にどちらが絶対にいい!というものではないのですが、基本的にオクトパッシングに向いているのはベイトだと思います。
やはり手返しの良さ、落とし込みやすさ、巻き上げパワーという点で、ベイトはスピニングに勝ります。
ベイトはバックラッシュのリスクはついて回りますが、重いルアーを扱うことが多いオクトパッシングでは、よほどブレーキ調整がおかしかったり、すさまじい向かい風などでない限りはバックラッシュしにくいと思います。
また、キャストする釣りならベイトでもスピニングでも問題ありませんが、岸壁を落とし込む釣りの場合は、スピニングは構造上扱いにくいです。
落とすときにはベールを返して、巻くときにはベールを戻して…という作業が都度発生するからです。
総合的に考えて、オクトパッシングにおいては、ベイトリールの扱いに慣れた方ならベイトタックルを組むべきと思います。
メリットの方が大きいと思います。
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逆に、ベイトリールは不安だな…という方は、スピニングでも十分楽しめるので安心してください。
専用ロッドを使って、リールとラインの選択を間違えなければ問題ありません。
リールはシマノでいう4000番クラス、ラインはPE3号~5号程度を選んでくださいね。
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さぁ、次項からはおすすめロッドをご紹介していきます。
おすすめロッド
おすすめロッドを8シリーズご紹介します。
なお、ロッドの長さ選択についてザックリしたフィーリングを挙げると、7フィート台前半が万能です。
短ければ短いほど操作性は高くなり、足元の岸壁や、ちょい投げキャスティングに向きます。
7フィート後半や8フィートクラスになると、キャスティング重視になっていきます。
あとはどんなサイズのタコを狙うか?対応ルアーウェイトも考慮しながら決めればOK。
自分の望むスタイルに合わせて選んでくださいね。
小型~中型タコ対応ロッド
メジャークラフト ソルパラ タコ
コストパフォーマンスの高さで人気のメジャークラフト。
中でもソルパラは入門者向けシリーズとして人気ですが、そのソルパラのオクトパッシングモデルがソルパラタコです。
ベイト、スピニングの両方がラインナップされています。
実はソルパラは昨年モデルチェンジしているのですが、当記事執筆時点では新型ソルパラにはオクトパッシングモデルがありません。
今ネットで見つかるのは前モデルになりますが、好評価する方が多いロッドです。
実売は8千円前後。
筆者がチェックした段階では7千円台のお店もあります。
お手頃価格かつ、安心できるレベルの人気・実績ロッドがほしいなら非常におすすめです。
対応ルアーウェイトはベイトで56gまで、スピニングで42gまでとなっています。
メジャークラフト 三代目クロステージ岸蛸
続いてメジャークラフトから三代目クロステージのオクトパッシングモデルをご紹介します。
三代目クロステージはマイクロピッチクロスフォースというカーボンの巻き方をしているのが特徴で、そのロッド名の由来になっています。
出典:メジャークラフト
縦・横・縦に三層にカーボンを巻いた上から、最外層に斜め(クロス)に締め上げていく製法です。
ブレの少ない振り抜き感が得られ、トルクも強化してくれます。
ベイトとスピニングそれぞれ2モデルずつ、計4モデルあります。
ベイトとスピニングのそれぞれ2モデルのうち、短いほうは操作性重視、長い方は飛距離重視という分かりやすいラインナップです。
実売は1万円台前半。
ソルパラに比べると価格は少し上がりますが、ロッドのクオリティも結構上がりますし、デザインもカッコイイです。
そこそこレベルのロッドを使っていたいな…という方にはおすすめです。
対応ルアーウェイトはベイトで56gまで、スピニングで42gまでとなっています。
プロックス オクトパスBC2
低価格帯商品では広いジャンルで非常に高い人気を誇るプロックスから、オクトパッシング専用ロッドが販売されています。
1ピースモデル(グリップジョイント)と2ピースモデル(センターカット)があります。
出典:プロックス
なお、スピニングモデルもあって、オクトパスSP2という名前です。
おそらくですが、BCはベイトキャスティング、SPはスピニング、という意味だと思われます。
価格は実売で7千円台後半といったところ。
2018年夏のニューモデルというのも魅力的ですね。
対応ルアーウェイトはベイトで56gまで、スピニングで42gまでとなっています。
アルファタックル エアストコンボ オクトパッシング
2018年、船釣りで高いコストパフォーマンスが人気のアルファタックルからオクトパッシング専用タックルが登場しました。
ワタシも船のエサ釣りではアルファタックルのロッド、いくつか使ってますが、良いロッドを作るメーカーさんですよ。
エアストコンボは入門者向けシリーズで、ロッドとリールがセットになっています。
ラインもついているので、手に入れれば、あとはルアー・スナップ・リーダーがあればオクトパッシングを楽しめます。
さすがにリールのクオリティには全幅の信頼はおけませんが、とりあえず壊れるまで使ってみる…というスタンスがいいのではないかと思います。
ロッド、リール、ラインがセットになって、価格は1万円いくかいかないかくらいなので、お手頃価格であることは間違いありません。
ロッドの対応ルアーウェイトは50gまで、PE4号が100m巻けるリールになっています。
ダイワ インフィートオクトパス
日本を代表する釣り具メーカー、ダイワからもオクトパッシング専用ロッドがラインナップされています。
このインフィートOPは、実はイイダコ専用という名目になっているのですが、スペック的にはマダコを狙うオクトパッシングでも問題ありません。
適合ルアーウェイトはベイトで45gまで、スピニングで40gまでとなっているので、ややライトなオクトパッシングロッドと考えてもらえばいいと思います。
数釣りシーズンには良さそうですね。
ダイワ好きの方には、候補になってくると思います。
ベイトとスピニングそれぞれ2モデルずつ、計4モデルあります。
ベイトとスピニングのそれぞれ2モデルのうち、短いほうは近距離をテクニカルに操作していくロッド、長い方は飛距離重視のロッドという理解でいいと思います。
中型~大型タコ対応ロッド
メガバス 8POD
バスフィッシングで人気のメガバスから展開されているオクトパッシング専用ブランド、タコーレのロッドが8POD(エイトポッド)です。
メガバスのロッドと言えば基本的には高級モデルが多いというイメージですが、8PODは1万円台前半から手に入れることができます。
メガバスのロッドがこの価格で売られているのは少し違和感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、ここ数年、比較的お手頃価格のロッドも展開している印象です。
8PODは10kgでもリフトアップできるブランクスパワーを備え、ルアーキャパは120gまで対応する本格派ロッドに仕上がっています。
パワーフォアグリップ仕様で、タコが掛かった後にはリフトしやすくなっています。
出典:メガバス
ちなみにモデル名にFUNEとつくのはオフショア(船)オクトパッシング用ロッドなのでご注意ください。
おかっぱり用と、オフショア用で、ベイトとスピニング1機種ずつ、計4モデルのラインナップです。
アブガルシア タコスフィールド
高いコストパフォーマンスで人気のXROSSFIELD(クロスフィールド)に続いて、TAKOSSFIELD(タコスフィールド)が新しいフィールドシリーズとして登場しました。
アブらしい、ブラックの武骨なデザインがカッコいいです。エンドグリップはクレストエンブレム仕様でスタイリッシュ。
出典:ピュアフィッシングジャパン
入門者からエキスパートまで見据えた3モデルのラインナップになっています。
特殊なモデルもあるので、主なスペックを表にまとめてご紹介します。
製品名 | タイプ | 継数 | 全長(ft/cm) | 標準自重(g) | ルアー(g) | PEライン(号) | 使用材料 | 定価(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
TKFC-742XH-HD | ベイト | 2 | 7’4″/224 | 218 | 20-250g | 4~12 | カーボン62%,グラス38% | ¥15,000 |
TKFS-762H | スピニング | 2 | 7’6″/229 | 168 | 10-180g | 2~8 | カーボン98%,グラス2% | ¥14,000 |
TKFC-762H | ベイト | 2 | 7’6″/229 | 171 | 10-180g | 2~8 | カーボン98%,グラス2% | ¥14,000 |
762の2本は、入門者でも扱いやすい仕上がりになっています。
扱えるルアーウェイトもかなり幅広く、それでいてかなり軽量な部類です。
742は従来よりグラスの含有率をかなり高めたHDヘビーデューティー仕様。
強度とトルクをさらに向上させたモデルになります。
ルアーウェイトは250gまで使用可能で、PEラインMAX12号まで使える、対モンスターオクトパスロッドと言えます。
ワンナック クラーケン
オクトパッシング界で知る人ぞ知る人気高級ロッドが、クラーケンです。
以下の通り4モデルのラインナップになっています。
品番 | 品名 | 定価(税抜) |
---|---|---|
KR-B78 | クラーケン78KC | 25,000円 |
KR-S78 | クラーケン78KS | 25,000円 |
KR-M61 | クラーケン61M | 25,000円 |
KC-822XH | クラーケン822XH | 50,000円 |
全体的にオクトパッシングロッドとして高めな価格設定で、822XHなんて恐ろしい価格です。
ですが、カッコイイ。。。
出典:ワンナック
もちろん、性能はバッチリ。パワーゲームを十二分に楽しめます。
真剣にオクトパッシングの高みを目指すなら、このロッドも検討したいところです。
ロッド自重は188gで、ルアーウェイトは18~100g(MAX300g)というスペックです。
このロッドにカルカッタコンクエスト300番とか400番つけてたら、只者じゃないオクトパッシングエキスパートアングラー感をビンビンに出せますね(笑)
こんな価格ですが人気で、楽天やYahoo!ショッピングの一部店舗でしか在庫がないケースも多々あります。
さいごに
オクトパッシングをしっかり楽しむなら、やはり専用ロッドを使いたいです。
それは、この釣りをするロッドに求められる性能は、いわゆる魚を釣るために求められる性能とは異なるものが多いからです。
対応ルアーウェイト1つとってもそうですし、トルクや感度といった点でも、方向性が異なります。
どんなタコを狙うのか?時期にもよりますが、特に晩秋~初冬のタコは大型もヒットしますし、それ相応のタックルで挑みたいですね。
魚釣りとは違う独特の楽しさがあるオクトパッシング。
タコは釣って楽しい、食べて美味しい魅力的なターゲットです。
みなさんも是非、気軽に始めてみてください。
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